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カートが空です

心のおもむくままに進む<br> - 繋がりで生まれたスパイスティー -

2023年に東京都で創業されたCHATは、スパイスティーの自社ブランド「Patta Tea」の企画・製造・販売をしている。

創業者である鈴木崇弘さんは、全く異業種からお茶の世界へ飛び込んできた。

自分自身の”やりたい”という気持ちに素直に向き合い、圧倒的な行動力で立ち上げた「Patta Tea」には鈴木さんのアイデンティティが詰まっていた。

 

 

苦労しそうな道を選び、楽しむ

鈴木さんは幼少期を海外で過ごした。

「家業で二歳から十歳までマレーシアで過ごしました。その後は日本に帰ってきたので、日本の生活の方が長くなりましたが心の故郷はマレーシアなんですよね」

高校まで三重県で過ごし、その後は東京の大学へ進学した。

「理工学部へ進学しました。大学二年生の時に『一番先行きが見えない辛い道を歩みたい』と思い、いくつかある選択肢の中からフランス留学に行くことに決めました。学んだことのない言語だったのですが、2年間限定の交換留学で結果を出さなければならないプログラムでしたね」

留学中に管理工学に興味を持った鈴木さんは帰国後、大学院で研究を続けたいと思った。

「学部時代は機械工学科だったので管理工学科の研究室から簡単に受け入れてもらえませんでした。なので、四十人くらいの教授にメールを送り続けてお願いした結果、なんとか一人の教授の研究室に受け入れてもらえました」

鈴木さんにとって、自分が心からやりたいと思うことであれば「今の自分にできるかどうか」は関係ない。

「大学院を卒業した後、新卒で入社したのはリクルートという会社でした。理系の研究職とは全く異なる職種でしたが、自分の先行きが見えないことが面白いと思って就職を決めましたね」

鈴木さんの意思決定に共通しているのは”先々が見えていないこと”への挑戦だった。

 

 

突き詰めるために動き続ける

なぜ鈴木さんは、これほどまでに不確実性の高い状況を楽しめるのか。

「探究心が強いんです。小さい頃からプラレールとかレゴで遊び始めると、朝起きてから夜寝るまで、ぶっ通しで15時間とか遊んでました。どうやったら上手くいくのかを突き詰めるのが、とにかく好きなんです」

リクルートを退職したのも探究心が満たせなくなったからだった。

「経験したことがある仕事が増えてきて、やり切った感を感じてましたね。だから自分で変化を起こそうと思い退職をして、しばらくフリーランスとして仕事をしてました」

この時間が、CHATで「Patta Tea」を立ち上げることに強く影響した。

「これまでの人生はずっと動き続けてきた。ただフリーランスとして働いている時、自分の生活に余白となる時間が生まれました。そうすると、これまでは流してしまっていた”自分の興味のあること”に目を向けられるようになったんです」

この期間は、少しでも興味を持ったことは飽きるまでやってみたという。

「結果的に飽きなかったのがお茶でした。アッサムの茶葉の香りに初めて触れた時、心の故郷であるマレーシアの香りに似てると思ったんです。そしたら無性にインドに行きたくなりました」

鈴木さんは、すぐにインドへ向かい、現地で出会った人たちに、良い茶葉を作っている生産者さんを紹介してもらい続けた。

そして気づけばインドに行ってから三ヶ月が経っていた。

 

自分の感情に向き合う

インドから帰国した鈴木さんだが、何をするかは決めてなかった。

「インドでは路上の至る所に屋台があり、そこで人々がチャイを飲みながら立場に関係なく言いたいことを言い合ってました。人の素がそこにあった。すごくエネルギーを感じたんです。だから僕も皆とお茶を飲みながら話したいと思いました」

感じたことを真っ直ぐに行動するのが、とても鈴木さんらしいと感じた。

「SNSで『全国呼ばれればどこでもお茶を淹れに行きます』と告知して、依頼があった人たちのところへお茶を淹れに行きました。見ず知らずの人も含めて一年で80件くらい、250人以上の人たちと会いましたね」

この全国行脚の途中から、自分たちのブランドを作りたいと思うようになったという。

「自分の淹れたお茶を飲んでくれた方々の反応がよかったんです。あとはインドで出会った生産者さんたちが後押ししてくれてるような気がして」

全国行脚で得た意見を参考に、何千回もの試作を繰り返した結果、オリジナルのスパイスティーである「Patta Tea」は誕生した。

「原材料は全てオーガニックで良いものなので、そのまま日本市場で販売することもできました。ただそれは自分のベストを尽くしてない気がして。だから、この素晴らしい原材料を今の日本の生活シーンに合わせる努力をしないと、原材料とそれを作っている生産者さんに失礼だなと思いました」

探究心だけではない、人への温かさを感じた。

そんな鈴木さんには「Patta Tea」を通じて実現したいことがある。

「インドのチャイの屋台で起きている”繋がり”が生まれると嬉しい。お茶を飲みながら自分の中の素直な感情と繋がり、その状態で人と繋がる。それって、とても楽しいと思うんです」

自分のやりたいことを突き詰めるのが鈴木さん。だが、その先には自分以外の”人”の存在があった。

「Patta Tea」を飲みながら、自分の感情に素直に向き合う時間を作ってみてほしい。