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カートが空です

自分の感情を大切に<br> - ゆるりとした時を味わう砥部焼 -

愛媛県にある砥部町にある工房 釉瑠璃(ゆるり)は、山﨑正子さん(以下、やまさきさん)が2022年に創業した砥部焼の窯元である。

全くの異業種から砥部焼に飛び込んだやまさきさんだが、そこにはとても真っ直ぐでやまさきさんらしい想いと価値観があった。

 

当事者の一人として理解する

やまさきさんは、飲食業の会社で働いていたが、結婚を機に砥部町へ引っ越してきた。

「愛媛県内であれば砥部焼は家庭に普通にあるんです。だけど県外では認知されていない。砥部焼は扱いやすい磁器であり、良いモノなので知って欲しいと思いました」

そして当時、地元の飲食店でも砥部焼の器が扱われていないことに気づいたという。

「飲食店で砥部焼の器が扱われるようになれば、海外をはじめ地元以外の人たちに知ってもらうことができると思ったんです」

こうしたことがきっかけとなり、まずは砥部焼のことを知るために砥部焼の世界に飛び込み、知識をつけることにした。

「最初はつくり手になるつもりはなかったんです。純粋に『どうすれば砥部焼をもっと知ってもらえるのか』ばかりを考えてました」

ここにやまさきさんらしさがあった。

「何事も表面だけを見ていても分からないと思っています。だから、まずは砥部焼の内部へ飛び込んでみました」

 

考えすぎずに決めて動く

こうしたやまさきさんのこうした価値観は、育ってきた環境にあった。

「幼少期からずっと、自分の意思を尊重されて両親に育てられてきました。だから自分が興味や疑問を持ったら、すぐに行動に移すタイプだと思います」

高校時代にフロリダへの留学を決めた時もそうだった。

「祖父から留学を打診された時も迷わずに行くことを決めました。当時はまだ海外留学に行く人が少なく、単位互換制度のようなものもなかったので、留学から帰ってきたら一つ下の学年と一緒になるんです。だけど、あれこれ心配せずに決めましたね」

実際に留学している時は、毎日のように泣いていたという。

「英語が使えたわけではないので、現地の人たちとコミュニケーションすることができませんでした。それがとても辛かったですね」

そんな留学生活を送っている中で、兄の結婚が決まった。

「兄の結婚式のために日本に一時的に帰るという選択もありました。だけど、エージェントの方から『一回帰ると、気持ち的にフロリダへ戻って来れなくなると思うよ』と言われ、帰ることを諦め、フロリダへ残りました」

辛い環境でも逃げ出さず、向き合い続けようとするやまさきさんの強さを感じた。

 

モノづくりを作業にしない

やまさきさんのモノづくりへの想いは、とても真っ直ぐなものだ。

「砥部焼を認知してもらうためにも、若い人たちに知ってもらうきっかけを作りたいんです」

そして釉瑠璃(ゆるり)という屋号にも、やまさきさんの想いが込められている。

「釉薬と瑠璃色の組み合わせですが、ゆったりとした時間を過ごして欲しいという想いを込めました。日常生活の中でも、ちょっとした贅沢を感じられるモノを作りたい」

そんなやまさきさんのモノづくりにおけるこだわりとは。

「自分のワクワクやドキドキを大切にモノづくりをしています。そうじゃないモノを作っても、自分の言葉で語ることができないし、気持ちが込められない。釉瑠璃のモノづくりを作業にしたくないんです」

砥部焼では珍しいアクセサリーをはじめ、商品のラインナップにもこだわりが表れている。

釉瑠璃/やまさきさんのモノを通じて、慌ただしい日々の暮らしの中でも、”ゆるり”とした時間を過ごして欲しい。